50代 女性 Cさん
症状:眼の乾燥感とシパシパする感じがある。眼が重く、肩が凝る。
病歴:高血圧症で通院中。
ご相談内容
普段からコンタクトレンズを使用しながら、デスクワークの仕事をしているが、夕方になると、目のシパシパ感が強く目が疲れてしまい、仕事に支障がでるようになったため眼科を受診。涙液短縮型のドライアイと診断され点眼薬を開始、医師から、涙液が増えるのに1ヶ月ほどかかると言われた。また、血圧も高めで推移しており、降圧薬を考慮され、食事に気をつけるように言われた。ドライアイの状態を改善させる工夫や高血圧に対する食事を具体的にどうしたらよいか知りたい。
これまでの食生活及び生活習慣
家族がいて忙しいため、自分の食事はコンビニ食材や冷凍食品を活用する事が多い。朝食は、コンビニのおにぎりかサンドイッチ。昼食は、朝、息子に作るお肉中心のお弁当の残りか、コンビニで買ったカップラーメンとおにぎりがほとんど。夕食は、スーパーやコンビニのお惣菜が中心で、野菜はコンビニのカップサラダを時々食べる程度で、果物はあまり食べる習慣はない。運動習慣はほとんどなく、最近は、腰痛も酷くなってきた。
ご提案内容
原田医師が、適切なコンタクトの度数と眼鏡の使い方についてレクチャーをしました。肩凝りと腰痛には、肩と肩甲骨周りをほぐすヨガと血流を改善させるセルフマッサージの方法を指導しました。また、点眼薬だけに頼らず、お仕事中に時々「まばたき」することとマイボーム腺のマッサージを指導したほか、涙液の環境を整えるために室内空調への配慮についてもアドバイスしました。
現在の食生活のままでは、降圧剤の内服が必要となり、他の生活習慣病も引き起こすリスクがあります。まずは、減塩食と降圧作用があるカリウムを含む果物を積極的に摂取していただくように指導しました、また、コンビニ食材と冷凍食品をやめ、出来る範囲で自炊で作り置きをしながら、玄米・菜食の食生活スタイルをお勧めしました。特に、ビタミンC、ビタミンE、ルテインやゼアキサンチンが豊富な野菜果物中心の食材とナッツや青魚などのオメガ3脂肪酸を含む食材を取り入れることを提案し、これらの食材のレシピを提供しました。
ご提案した食事例
- 季節の皮付き果物と緑黄色野菜のスムージー
(または、皮付き果物) - 無塩のくるみを含むナッツ類
- 具沢山の野菜鍋
- 金時豆と干しエビ入りの若玄米おにぎり
- ほうれん草の胡麻和え
- 紫キャベツ・紫玉ねぎ・ワカメのアマニ油ワインビネガー和え
- シメサバの刺身
- 具沢山味噌汁
- 金時豆と干しエビ入り若玄米
ご感想
原田医師によるLINE相談で、コンタクト度数の変更と眼鏡の使い方をアドバイスされ、眼の疲労感が軽くなりました。また、食生活を改善したい思っていたので、良いきっかけになり感謝しています。プログラムを30日実施したことによって、便秘が解消され、体重も2キロ減り、血圧も正常となりました。これからも教えて頂いた食事内容を継続し、飲酒や外食を控え、ご指導いただいたレシピに準じて作り置きの自炊を行うように心がけたいと思います。
【ドライアイ・眼精疲労の対策】
- 目を休ませる
パソコン作業などで画面を見るときは、1時間に15分は目を休ませるようにします。蒸しタオルなどで、眼を温めることも有効です。 - 適切なメガネ、コンタクトレンズを使う
メガネやコンタクトレンズの度数が合っていないと、目が疲れやすくなります。パソコンの画面を見るときは遠近両用やパソコン用に処方されたメガネ、コンタクトレンズを使うことで、「目の疲れ」を防ぐことができます。 - 意識的に「まばたき」をする
意識的にまぶたを閉じるようにしましょう。また、目をギュッと閉じてパッと開くまばたきを行うとマイボーム腺から油分が出て涙の蒸発が抑えられます。 - まつ毛の内側のアイメイクを避ける
「マイボーム腺」は目を乾燥から守るために大切な脂肪が出るところです。まつ毛の内側までアイメイクをすることは避けましょう。 - マイボーム腺(眼の油分を分泌するところ)のマッサージをする
朝晩の洗顔時、目を閉じた状態でまつ毛の生え際に指先をそろえて当て、1~2ミリ左右に揺さぶり、マイボーム腺をマッサージしましょう。 - 室内の湿度を保つ
加湿器を使用したり、エアコンの設定を調整し、室内の湿度を保ちましょう。 - 抗酸化作用がある食材を摂取する
抗酸化作用のある食べ物は目の疲れを取り、涙の質をよくすると言われています。緑黄色野菜に豊富なビタミンC、ルテインやゼアキサンチン、ナッツに豊富なビタミンEは強力な抗酸化物質です。青魚の油に豊富なオメガ3脂肪酸も抗酸化作用のほか、血流を改善させる効果があります。